2019-2-23 越後の山 その1 阿寺山

By , 2019年3月7日 10:24 PM

2月の厳冬期にパウダー狙いで越後を訪れた 。
2連戦となった第1弾は定番の阿寺山。あすは東谷山だ。

今回のメンバーのうち、ふたりは昨年も訪れたとのことだが、滑り出しのルートミス で尾根脇の急斜面をひたすらトラバースとなって消化不良だった様子。今回そのリベンジにジョインさせていただいた。

この日はあいにくの天気ですっきりしない。スタート地点の広堀橋からみる阿寺山は雲の中だった。先行車は1 台。準備中にぞくぞくと3台ほど集まってきた。みな首都圏ナンバー。雪の壁を登って出発。

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土が見えているところも多く4月のような雰囲気。林道を進むと尾根の取り付き点だ。先行の2名は沢沿いのほうへ進んで登っていた。滑降する 沢の状況を見ながらの登高なのだろう。われわれと後続のパーティはまっすぐ 尾根に取り付いた。
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正面の尾根を登る

いきなり急坂が続いた。きれいなブナの森を登った。ブナの根開けも見られ、すでに春の様相。カモシカがこちらに歩いてきた。沢沿いを進むパーティから逃げてきたのだろう。われわれに気付くと90度転回して斜面を上がっていった。ブナの森はカモシカの天国だ。ブナがあるということは雪が多いということ。雪が多いと食の競合者シカが近寄れないためだ。ブナの森ではよく遭遇する。
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その後もひたすら続く急斜面。メンバーのひとりスプリットボードのボーダーが苦戦。超太板のようになるため急斜面は難しいのだろう。そのころ後続の パーティが追いつく。話すと、リーダーは昨年も一緒になった方だと判明。ガイド本にここ阿寺山について執筆されている方とのこと。今年も一緒になったようだ。やはりきょうの雪はよろしくないとのこと。
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急登は続く

標高1000m付近まで登ってきた。傾斜が切れて小休止。別パーティの方と本日の滑走ルートジャバミ沢の情報交換。沢沿いにかなり下まで行ける、適当なところで左にトラバースして尾根の取り付き点に出たほうがよい、などなどアドバイスをいただいた。
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そこからきれいな樹林帯に入り、またまた急斜面。結構きついです、この山。
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一帯はガスに覆われ視界はなし。幻想的な霧のブナ林に見守られながら登った。

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幻想のブナ林

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ノウサギの足跡

そしてようやく標高1250mの平坦地に着いた。この先は視界も悪くモチベーションが上がらない。

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1250m付近

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もう少し登って滑走することにした。急斜面を100mほど登った。ちょうど夏道が通っているところで登高終了。
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1350mの夏道附近


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視界がひらけた

北斜面で明らかに雪質がよくなったが新雪の下は雨で固まった固い斜面だ。ビットチェック。30 センチほどの深さにシャーベット状の層があったが崩れることはなかった。不安定ではないが念には念を入れる必要がある。

ジャバミ沢の左岸尾根となる北西斜面を中心に滑降。滑り出しは急斜面だ。北斜面ほど新雪の厚さはないが滑るたびに表層が少し流れた。アイスバーンのような氷の斜面にうっすらと柔らかい雪がのっている状態だ。ターンするたびにごくごく小規模の雪崩が発生。本格的な雪崩を誘発する恐れがある。あまりストレスをかけてはいけない。下の先行者に重ならないようにルートを選び、連続ターンは避けた。そして斜滑降で斜面を大きく横切るように降りた。しばらく降りると斜度が緩い尾根に逃がれてひと安心だ。ジャバミ沢をのぞくとデブリが見える。明らかになだれた後だった。沢は危険なので尾根伝いにルートをとった。斜面は固くでこぼこしていて雪も悪い。アイスバーンを滑っているのと変わらずターンの難易度は高かった。しばらく下降してから谷が狭まるところで沢に入った。沢は随所でなだれていて、そこは最下部の雪崩デブリの 先端だった。よほど条件が良いとき以外、やはり沢底の滑降は避けるべきだ。

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ジャバミ沢滑降

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雪崩の跡

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流れがのぞく広堀川出合で河岸に登り河原を進んだ。左岸から用水路が流れ込んでいるところで終了。シールで少し登り入山地点に戻った。

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広堀川出合

今回、雪が悪く滑走自体は楽しめなかったが、登坂、雪崩の回避、悪雪の処理 などさまざまな要素が体験できた勉強になる山行だった。

おつかれさまでした。

おつかれさまでした。

夜は湯沢の一二三で魚介類に舌鼓を打った。美味いです。
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カジカ酒

カジカ酒

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