11.08.07 奥多摩 日原川 倉沢谷本谷

By , 2011年8月7日 4:08 PM

奥多摩 日原川 倉沢谷本谷



2011年8月7日(日)

バス奥多摩駅発 8:35 入渓 9:15 終了 14:00 バス乗車30分前から豪雨



メンバー L:Lork Kei Rik Iku



 暑い夏は沢に限る。それも登攀の沢よりも泳ぎの沢がいい。

 膝を痛めて山から遠ざかっていて何故かハーネスのサイズが合わなくなり買い換えたKeiが、沢に入りたいというので倉沢谷本谷に入ることにした。

 倉沢谷は川乗谷出合の上流で日原川に流れ込む。遡行ルートとしては、下流部は水量豊かな倉沢谷本谷、上流部は一杯水を源頭とする左股の塩地谷と蕎麦粒山の山頂直下へ突き上げる右股の長尾谷から成っている。昨年、長尾谷を遡行し川乗林道を下ったが、ロープもお助けヒモも必要としないところだった。後日、訓練山行で倉沢谷本谷に入ったが雨が降り出し途中で打ち切った経過がある。



先行パーティ




 今回のメンバーは、私を除きNACの会員。KeiとRikは私とNACの同期入会、Ikuは1年後輩というむかしの仲間内山行である。

 奥多摩駅に集合、東日原行きのバスで約20分、倉沢バス停で降りたのは2パーティ。早速その場で装備を整え右岸の林道を進み、最初の切り通し手前の急斜面を下って入渓する。このアクセスの短さもこの沢の特徴だ。

 切り通し沿いに下降したパーティが先行し、大人数でロープを出している。後続の私たちはシュリンゲをお助けヒモに使ったがロープ無しで遡行した。理由は、濡らして重くなったロープを背負いたくないからである。とはいえ、終始トップでシュリンゲを使って引き上げたりした私は、後で腕の筋肉痛が出た。

右に残置シュリンゲが見える

 倉沢谷本谷の特徴の第一は、上流部と比べて水量が豊富なことであり、初級の沢であるが増水時にはレベルが上がる。第二は、滝は高くてもせいぜい3~5mであり、いわゆる登攀要素は少ない沢である。第三は、深い淵を持った滝が多く、首まで浸かるか泳ぐかして滝に取り付きよじ登ることになる。第四は、難しいところには残置のシュリンゲやハーケンがあり、慣れた者であれば巻くことなく水線どおしに遡行できることである。今回は深すぎて背の立たない淵が1カ所あり、泳ぎたくないので巻いたが、それ以外は全て直登した。

林道を塞ぐ土砂崩れ

 右岸の高いところに林道が並行しているのでエスケープも容易であり、同じ奥多摩の水根沢とは趣を異にするが、ともに初心者の訓練にはうってつけの沢である。

 終盤、トンネル状の水路が二つ付いた堰堤をくぐると右岸に大岩があり、沢の中にコンクリートの橋脚が残っている。左岸の奥に鍾乳洞があって昔は橋があったらしい。上流に本谷に架かる橋が見え、その先には15m魚留の滝があるが、雲行きが怪しくなってきたのでここで遡行を打ち切り簡単に林道へ上がることができた。

 沢装備のまま林道を下るが、途中の切り通し部分を崩れた土砂が完全に塞いでいた。一人ずつ土砂の山を越える。バス停近くまできて着替えようとしたとたん、雨が落ちだし勢いが強くなる。私はここでの着替えを諦め、バスも沢靴のままで奥多摩駅まで行くはめとなった。

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