Category: 縦走
13.09.21-23 北アルプス縦走(常念岳~燕岳)
ど~も! 最近、山での飲酒に歯止めが掛からない若です。。。 連休を利用して縦走に行ってきました! 今回のコースは、 一ノ沢登山口~常念岳~大天井岳~燕岳~中房温泉 と、人気の北アルプス! テントを担いで行ってきました!! さて、肝心の山行はというと、、、 サスガに北アルプス!? 朝の駐車場から混雑・・・ テン場も混雑・・・ 登山道ももちろん混雑・・・(T ^ T) 人がいっぱいいましたねぇ 賑やかな雰囲気で登ってきました!! それでも、綺麗な朝焼けと夕焼け。 それと美味いメシ&酒。 充実の3日間となりました!! ***おまけ*** 燕山荘~中房温泉までの下りは1時間40分で走破! NISHIさん急がせてゴメンナサイ・・・ by y.ito
12.10.20-21 紅葉と温泉の奥鬼怒
日光沢温泉 鬼怒沼湿原
2012年10月20日(土)前夜発~21日(日)
同行2人:ローク、サンタde岩魚(練馬山の会)
奥鬼怒四湯と言われる奥鬼怒温泉郷。最奥の日光沢温泉は、昔ながらの山小屋の風情が嬉しい宿で、今回のお目当て。しかし、通常の東武電車で行くルートだと電車・バス・徒歩を合わせて6~7時間かかる遠い所だ。車でも、女夫淵温泉からは歩きとなる。
山越えで行くルートは三つある。奥日光から金精峠・温泉ヶ岳を経て行くルート。丸沼温泉からの最短ルート。そして今回の大清水から物見山(毘沙門山) と鬼怒沼湿原を経て行くコースである。このいずれも、登山口へのアプローチは、車以外では時間と費用がかかりすぎる。また、車の場合は同じ登山口に帰ってこなければならない。
鬼怒沼湿原を訪れる登山者のほとんどは、日光沢温泉からピストンで行っているようであるが、往復3~4時間コースで登り初めは結構な急登である。ピストンではなく、行程の中に鬼怒沼湿原を入れた唯一のコースを今回はとった。それを可能にしたのは、尾瀬直通の深夜バスを利用して大清水へ行き、早朝から歩き始めることができたからである。
[行程]
10/19 22:00尾瀬直通バスで新宿を出発
10/20 03:35大清水着 05:00林道を歩き出す 06:10湯沢の丸木橋を渡り尾根に取り付く 09:20物見山頂上 09:45鬼怒沼湿原 11:40オロオソロシの滝展望台 12:00丸沼分岐 12:30日光沢温泉
バスを降りた大清水は未だ真っ暗闇だった。ヘッドランプを点けてまずは腹ごしらえ。サンタさん持参の朝食は吉祥寺にある有名店のとんこつラーメンなのだが、茹でなければならない生ラーメンなのだ。何とか調理して腹に収め、ドリップコーヒーを味わってから、暗い林道をヘッドランプ頼りに歩き出す。
林道が終わった先、湯沢を丸木橋で渡り尾根道に取り付く。2,113mの物見山頂上まで約760mの登りが始まる。急登が続くが道は良く整備されている。「ハイキングだと騙された」という愚痴を聞き流し、シャリバテ休憩などを入れ、遙かに燧ヶ岳を見ながら、ようやく物見山頂上へ。木が多くて見通しは効かない。
下り始めると、右前方に鬼怒沼湿原が見える。池塘の点在する高層湿原で、標高2,000mを越える山上に広がっている。ようやく操作要領が飲み込めてきたカメラでパチパチしながら木道を行くと、甲高い鹿の鳴き声。秋は鹿の恋の季節なのだ。
湿原を過ぎるとダラダラ下りが続くが、その後は一気に高度を下げる急斜面となる。植生が変わり、オロオソロシの滝展望台あたりから紅葉が目につく。丸沼分岐の吊り橋あたりも紅葉が美しい。
正午過ぎに、ワンちゃんの出迎えを受けて日光沢温泉に到着。受付を済ませてから表で本日2回目のラーメンで昼飯。ローク持参の高菜とんこつラーメンは、キチンとしたカップ麺だ。
食後のコーヒーも済ませ、温泉へ。男女別の内湯と露天風呂が二つあって、内湯と露天風呂の片方は白濁したお湯だ。もう一つの露天風呂は透明なお湯。紅葉を間近に見ながら入る温泉は格別だ。
夕食に出てきた岩魚の塩焼き。岩魚大明神のサンタさんが、すばらしい焼き加減だとしきりに感心。地酒の濁り酒も美味しかった。そんなこんなで、霞の中に記憶が消え失せて1日を終えた。
翌日は、遊歩道を1時間半かけて女夫淵温泉まで歩き、バスと東武特急を乗り継いで帰ってきた。
12.10.20-21 黒部下ノ廊下
会山行の黒部下ノ廊下はIさんが欠席でSさんと行って来ました。黒部峡谷鉄道ケヤキ平~阿曽原温泉~黒部ダムをつなぐ道は旧日電歩道都と言い、日本電力が水力発電所建設の 為に作った道で幅1m程で谷から900m ぐらいの高さに在り高度感のあるところです。天気に恵れ明るい日差しで紅葉の色が冴え2日間とも素晴らしい紅葉を楽しみながら歩くことができました。天場である阿曽原温泉の露天風呂は満天の星空の下でのんびりと浸かり、とーても気持ち良かったです。今回、報告すべきことにSさんの食当能力です。霜降り肉のすき焼きを用意してくれたことも感動でしたが、野菜の下処理、割り下を作って持ってくるなど準備もすばらしく、いつも食当をしている私はもう大喜びでした。紅葉、温泉、すき焼きと大満足の山行でした。
10/19(金)夜行バス22:30発
10/20(土)富山5:30着~富山地方鉄道・宇奈月~黒部峡谷鉄道・ケヤキ平~15:10
10/21(日)阿曽原温泉5:30発~十字峡8:15~別山谷9:45~内蔵助谷12:00~黒部ダム13:10
12.10.06-07 紅葉目当ての妙高山
今回の山行は曇空と雨と予想外のことも在りイマイチな山行であった。関温泉から神奈山経由で黒沢池に行き、高谷池で幕営し、火打山、妙高山と登る計画を立てた。山は見事に紅葉していたが曇空と雨のため光輝く紅葉は見ることができなかったが綺麗な紅葉に満足。早めに高谷池に着きテントを張り火打山に行く予定で、昼着きしたが天場は満杯で足の踏み場も無い程の過密状態。連休おそるべし。急いで黒沢池ヒュッテに戻り天場を確保しホッとする。ワンポールテントは軽い(0.72kg)が5人用のため面積を取り、張る場所が限定されてしまうことに気づいた。早い者勝ちの天場ではサイズはハンデとなるがワンポールテントの軽さと広さは十分使える。
晩から小雨が朝まで残り、山が雲に覆われてしまったので妙高山は登らず、下山を決める。時々雨に降られながら外輪山の中を通る燕新道を行き4時間程で燕温泉に着いた。火打は天場の確保を優先で登る機会を逃し、妙高は天候不良で登らずとちょっと物足りない山行になってしまった。また来年だね。
12.08.29 感動しました塩見岳
日時:8月29日(水)~30日(木)
天気:1日目 晴れのち曇り 2日目 晴れのち曇り
コースタイム:
1日目 6:40鳥倉林道駐車場-7:12豊口登山口-8:00 3/10標識-9:00塩川小屋分岐-9:24三伏峠小屋9:35-9:45三伏山-10:00旧三伏小屋分岐-10:30本谷山10:40-11:30ゴーロ11:40-12:15塩見小屋12:35-13:35塩見岳西峰-13:40東峰14:00-14:50塩見小屋
2日目 4:10塩見小屋-5:15塩見岳西峰・東峰5:45-6:35塩見小屋7:10-7:18御右衛門山分岐-7:28ゴーロ-8:00立ち枯れ-8:20本谷山8:30-8:40三伏小屋分岐-9:07三伏山-9:20お花畑-9:25水場-9:33お花畑-9:43三伏峠小屋-9:55塩川小屋分岐-10:10水場-10:30豊口山間のコル-11:18登山口-11:50駐
車場
ずーと行ってみたかった塩見岳、ちょっと遅めの夏休みが取れたので思い切っていってきました。やっぱり、アプローチが大変でした。鳥倉林道の入口、まったくわかりませんでした。朝、散歩している村人に尋ねやっとたどり着きました。平日にもかかわらず駐車場は、ほぼいっぱいっ
て感じです。塩見って人気あるんだな。
今回は、塩見小屋泊まり、小屋泊ってすごーく久しぶりなので、ちょっと不安が… 塩見小屋は小さな小さな山小屋です。要予約なので、必ず予約するようにしましょう。そうしないと、別棟の三角テント?みたいなところに押し込められるみたいですよ。この日は、6名の団体さんが予
約なしみたいで、そっちのテント?に。ただ平日なので、その団体さんの専用になったみたいだ。そっちのほうがラッキーだったかな。
塩見小屋に泊まると、頂上で朝日を見ることができます。頂上からの富士山、最高です。本当に感動ものです。360度の景色、仙丈、甲斐駒、北岳、間ノ岳、農鳥岳、悪沢岳、荒川岳、中央アルプス、遠くに北アルプス。そんな光景です。ん、赤石、聖、光は、どうしたかって…、雲のなか
でした。残念!
帰りに三伏峠小屋の水場にちょっと寄ってみたら、「熊に注意」の看板。後で他の人の記録読んだら、人がいないのにラジオがなっていたとか。本当にでるみたいなので、注意、注意!
平日の山行にもかかわらず、結構な人に遭遇しました。休日だったら、たいへんかも。今回は、初日、二日目ともに頂上を独り占めだったけどね。
写真の容量が大きいみたいで貼り付けられませんでした。ヤマレコに記事載せているので、そっちも参考にしてください。 by masashi
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-220598.html
12.08.04 南ア荒川三山 赤石岳縦走
8/4(土)~6(月)で南アルプス 荒川三山~赤石岳を小屋泊縦走しました。
8/3(金)
20:00にメンバー3人で用賀IC~東名~新東名新静岡IC ~R27、60で畑薙ダム駐車場24:00
R189は通行禁止で、R27の坂本温泉付近は狭く曲がりくねった道で走行に注意です。
途中の道で、目の前にいきなりカモシカが現れてビックリ!
8/4(土)
東海フォレスト連絡バスの一番は8:00だが、7:00に臨時便が出て、8:00に椹島着
千枚小屋に16:00頃着 新しい小屋は本館、月光荘、百枚小屋 月光荘は空いていて快適
食事も美味い。寝具もチャック付きふとんで一人1枚確保されてる。
8/5(日)
4:00早立ち 赤石小屋まで行く予定だったが、我々の足ではとても行きつけなかった。
荒川小屋のアドバイスで、赤石岳避難小屋に泊まることに変更、
避難小屋着16:00 夕食(レトルトカレー)朝食(お茶漬け)も出してくれるし、寝具も千枚小屋と
同じで、小屋番の夫妻(?)も親切、夕食後 奥さんのハモニカで合唱までした。
小屋番の榎田氏は、南ア深南部の開拓者で知られた方のようだ。
8/6(月)
5:00発 小屋番さんのアドバイスで、長い下りで膝を痛めないよう、30分に5分の休みを
入れて、無事 椹島着 13:30 14:00発のバスに乗り、白樺荘で温泉に入って、
帰宅した。疲れたが、深い山で充実した縦走を楽しめた。
12.08.04-09 室堂-薬師-黒部五郎-新穂高温泉
夏休み!夏山!この数年、単独の縦走を楽しんでいる。今年は5泊6日の山旅に行って来た。今回の目的は山スキーで滑った斜面の夏の様子を見ること。薬師の鳶沢、北の俣から太郎小屋までの斜面、黒部五郎のウマ沢、三俣蓮華山頂から三俣小屋までの斜面、三俣小屋からの弥助沢、双六の樅沢、双六南峰からの斜面と山スキーをやっていて良かったと感じる景色を楽しめた。単独行でも同じルートを歩く人と知り合えて、テント場に着いても楽しく過ごせ、三俣小屋のケーキセットでお茶をしてウルスカHPを伝えることが出来た。早朝の雷雨での出発遅れ、テントポールの破損、朝食一食分忘れとちょっとしたアクシデントがありましたが毎日パノラマを楽しめていい山旅でした。
参考データ
ザック16.5kgでスタート
行動時間:1日平均6時間程度
食事
夕食:中華丼:サッポロ一番ちゃんぽんの具、高野豆腐、乾燥野菜、中華味、α米
カレー:グリコのフリーズドライカレー、オキナワハムのコンビーフハッシュ、乾燥野菜、α米
トマトペンネ:ペンネ100g、カップスープ(トマトポタージュ2袋)、オキナワハムのコンビーフハッシュ、バジル少々
クリームペンネ:ペンネ100g、カップスープ(キノコポタージュ2袋)、アサリの乾物、干しシイタケ、クリープ少々
和食煮物:焼き鳥の缶詰、高野豆腐、干しシイタケ、粉末のそば汁、α米(アサリご飯)
朝食(5日間同じ):グラノラ100g、クリープ、はちみつ、コーヒー
行動食(1日分):手作りパウンドケーキ3切れ、ナッツ適宜、飴
体重:56.8kg→下山時52.0kg 体重は減ったけど体は軽くなり行動が楽でした。
12.07.06-10 槍沢-西鎌尾根-笠ヶ岳
山行期間:2012年7月6日(金)前夜発~10日(火)
縦走行程:上高地~槍沢~天狗原~南岳~(槍穂主稜線)~槍ヶ岳~(西鎌尾根)~笠ヶ岳
メンバー:Lork(単独)
年に一度くらいは、単独で縦走するのも良いものである。昨年は、種池を起点に後立山南部を烏帽子まで歩いた。未踏のルートを埋めていく作業でもある。
今年は、槍沢・天狗原・西鎌尾根・笠ヶ岳をターゲットに、年休2日を含めた5日間で歩いた。
当初はツェルト泊の予定だったが、装備にピッケル・アイゼンが加わり、直前の天気予報で雨が確実となったので小屋泊に変更した。
初日
出発から5時間で槍沢ロッジに着く。まだ午前中だが、雨も激しく、この日の行動はここまでとする。幕営予定だった登山者が小屋泊に変更してやってくるのを尻目に、ビニール合羽で登っていくパーティがある。何を考えているのか、彼らの言葉が理解できないので分からない。
2日目
朝から土砂降り、小屋のパソコンで気象庁のレーダー情報を見るが、この付近一帯の雨雲が動かないようだ。ほとんどが下山していくなかで一時停滞も覚悟したが、9時頃になって雨が上がったので歩き出す。薄日も差す槍沢は広くて美しい。しかし天気は永くは持たなかった。天狗原分岐に着く頃には、空は暗くなりまた降り出した。ここからは、槍沢を埋める雪渓をトラバースして右岸側の
天狗原へ進むので12本歯のアイゼンを付けピッケルを取り出す。久しぶりの革製重登山靴は、重たい分だけ安心を与えてくれる。トラバース後半の急傾斜部分は小屋のブログにあったとおり雪切りがされていて助かる。
天狗池・天狗原はすべて雪の下で、ガスをとおしてかすかに赤布が立てられているのが見える。赤布どおしのコースは急な雪壁なので回り込むが、次の赤布が見えずルートファインディングに時間を費やす。雨で見通しが効かないなか、濡れたフリースの手袋を絞りながら、何とか雪渓を登り切る。
たどり着いたところは、横尾尾根が槍穂稜線へ突き上げる岩尾根である。アイゼン・ピッケルから解放されたが、膝の直ぐ上の筋肉(大腿四頭筋)が「おらぁ痙るぞ!」と脅しをかけ始めたので、騙しながそっと岩場を登り稜線に出る。
出発が遅かったこともあり、当初予定の槍ヶ岳までを変更し、南岳を越えて南岳山荘へ入る。これで日程が当初の4日間から予備日を使った5日間となる。南岳山荘では、たった一人の泊まり客だった。
3日目
前日の予報では雨だったが、起きてみると日が差している。7時に出発し、また南岳を越え槍方向へ向かう。稜線からは、前日登ってきた天狗原と横尾尾根の詰めの岩尾根がはっきりと観察できた。
槍穂の主稜線は雪もなく、夏道通しで歩ける。中岳・大喰岳を経由して槍の肩に着く。折角だから、空身で槍ヶ岳に登るが、途中で不思議なもの?に遭遇した。それほど急でもない岩場で、何かがズルズルと動いている。よく見ると、後ろ向きで岩にへばりつきながら下っている山ガールだった。そのとき私の吹き出しに浮かんだイメージは、「ナメクジの後ずさり?」でした。こんな連想は、ナメクジに失礼なことと反省しています。
槍からは西鎌尾根を進む初めてのコースだ。千丈沢乗越までの下りは問題なく進めたが、それ以降は、またしても残雪が登山道を塞いでいる。全てではないのだが、登山道が稜線の信州側に着いているところは、稜線と残雪でまるで二重山稜のようになっている。こうしたところは、雪稜の頂点部分を歩くのが正解なのだが、登りの山腹が雪に覆われている場合はそう簡単ではなかった。雪面の下に隠れている登山道が、どこで露出した登山道とつながっているのか見えない、分からないのである。そこで威力を発揮したのは、地形図で、自宅パソコンで印刷した9千分の1地形図と首っ引きでコースを探し、何とか事なきを得た。
この日の最後の登り、樅沢岳は登り口からかなり上まで残雪が三角形に覆って、慎重居士の私は2回目のアイゼン着用となる。頂上周辺でハクサンコザクラとクロユリに会い、下って双六小屋に入る。
この日の西鎌尾根では、誰にも会わなかった。
4日目
この日も出発は7時。弓折岳鞍部の小池新道との分岐までは何度か歩いたことがあるが、その先から笠ヶ岳までは初めてのコースである。4日目なので少しは余裕こいて花の写真などにも気が向くようになったが、小池新道との分岐に気付かず弓折岳に到着。このコースも登山道が至るところで雪に覆われている。
特にひどかったのは秩父平からの登りで、雪面に点々と撒かれたベンガラを見て、「えー!これを登るの」と思った。ここで、アイゼン・ピッケルが3回目のお出ましとなった。終盤の急斜面にはコブ付きのトラロープが下がっていて、それを伝って雪面を登りきった。標高差120~30mくらいだが、けっこう疲れた。
抜戸岳の手前で大休止を取り、まだ山行2回目のガス・コッヘルセットでドリップコーヒーを淹れ、至福の時を味わう。この辺りからようやく笠ヶ岳の容姿を目にすることができた。
思ったより時間がかかり、14時半頃笠ヶ岳山荘に到着。小屋前に斜面も雪に覆われていたが、ここはキックステップでやり過ごした。
残すは、明日の下りだけと思うと気が楽にななり、21時頃まで飲む。
5日目
4時過ぎに起きてサブザックで笠ヶ岳頂上へ向かう。途中で槍の左側から陽が昇る。頂上でゆっくりと写真を撮り、コーヒーを淹れてユッタリとくつろぐ。
頂上から槍穂の稜線がシルエット状に広がり、南には乗鞍・御嶽が雲海上に浮かんでいる。西側には影笠(笠ヶ岳の影)が雲海に投影し、遠くに白山の上部が顔をのぞかせている。
小屋に戻り朝食を済ませて7時過ぎに出発。下山コースは、昨日来た道を戻って抜戸岳の手前から下る笠新道。この下山コースは2段になっていて、1段目ははカール状の中を下り杓子平までの部分、2段目は杓子平から左俣林道までの急斜面に付けられたジグザグ降りの部分である。それぞれ、約270mと約1,100mの標高差で、合わせて1,370mを下る。
まずはじっくりと観察して1段目の下りに取りかかる。雪に覆われていて登山道はほとんど出ていない。雪面上に赤布とベンガラはあるが今ひとつコース取りがすっきりしていな
いし、終点がよく分からない。とりあえず、誰も通った跡のない岩をクライムダウンしたりして下りだしたが、途中で安全のためにピッケルを取り出す。ドタ靴の威力でかかとのエッジを利用してガンガン下り、傾斜が緩くなったところでグリセードを試みる。ピッケルのシャフトの長さが足りず、快適なグリセードというわけには行かないが何とか降りきる。1段目を約40分で下り、杓子平で1本立てて降りてきた斜面を眺めるが、地形図の助け無しにはよく分からない。
第2段は、ジグザグ混じりのひたすら下りコースで、標高が下がるにつれて汗が噴き出してくる。水分補給の休みを取りながら、左俣林道に12時過ぎに到着。新穂高への林道脇に咲いていたオオヤマレンゲをカメラにおさめ、5日間にわたる山行を終えた。