12.10.20-21 紅葉と温泉の奥鬼怒
日光沢温泉 鬼怒沼湿原
2012年10月20日(土)前夜発~21日(日)
同行2人:ローク、サンタde岩魚(練馬山の会)
奥鬼怒四湯と言われる奥鬼怒温泉郷。最奥の日光沢温泉は、昔ながらの山小屋の風情が嬉しい宿で、今回のお目当て。しかし、通常の東武電車で行くルートだと電車・バス・徒歩を合わせて6~7時間かかる遠い所だ。車でも、女夫淵温泉からは歩きとなる。
山越えで行くルートは三つある。奥日光から金精峠・温泉ヶ岳を経て行くルート。丸沼温泉からの最短ルート。そして今回の大清水から物見山(毘沙門山) と鬼怒沼湿原を経て行くコースである。このいずれも、登山口へのアプローチは、車以外では時間と費用がかかりすぎる。また、車の場合は同じ登山口に帰ってこなければならない。
鬼怒沼湿原を訪れる登山者のほとんどは、日光沢温泉からピストンで行っているようであるが、往復3~4時間コースで登り初めは結構な急登である。ピストンではなく、行程の中に鬼怒沼湿原を入れた唯一のコースを今回はとった。それを可能にしたのは、尾瀬直通の深夜バスを利用して大清水へ行き、早朝から歩き始めることができたからである。
[行程]
10/19 22:00尾瀬直通バスで新宿を出発
10/20 03:35大清水着 05:00林道を歩き出す 06:10湯沢の丸木橋を渡り尾根に取り付く 09:20物見山頂上 09:45鬼怒沼湿原 11:40オロオソロシの滝展望台 12:00丸沼分岐 12:30日光沢温泉
バスを降りた大清水は未だ真っ暗闇だった。ヘッドランプを点けてまずは腹ごしらえ。サンタさん持参の朝食は吉祥寺にある有名店のとんこつラーメンなのだが、茹でなければならない生ラーメンなのだ。何とか調理して腹に収め、ドリップコーヒーを味わってから、暗い林道をヘッドランプ頼りに歩き出す。
林道が終わった先、湯沢を丸木橋で渡り尾根道に取り付く。2,113mの物見山頂上まで約760mの登りが始まる。急登が続くが道は良く整備されている。「ハイキングだと騙された」という愚痴を聞き流し、シャリバテ休憩などを入れ、遙かに燧ヶ岳を見ながら、ようやく物見山頂上へ。木が多くて見通しは効かない。
下り始めると、右前方に鬼怒沼湿原が見える。池塘の点在する高層湿原で、標高2,000mを越える山上に広がっている。ようやく操作要領が飲み込めてきたカメラでパチパチしながら木道を行くと、甲高い鹿の鳴き声。秋は鹿の恋の季節なのだ。
湿原を過ぎるとダラダラ下りが続くが、その後は一気に高度を下げる急斜面となる。植生が変わり、オロオソロシの滝展望台あたりから紅葉が目につく。丸沼分岐の吊り橋あたりも紅葉が美しい。
正午過ぎに、ワンちゃんの出迎えを受けて日光沢温泉に到着。受付を済ませてから表で本日2回目のラーメンで昼飯。ローク持参の高菜とんこつラーメンは、キチンとしたカップ麺だ。
食後のコーヒーも済ませ、温泉へ。男女別の内湯と露天風呂が二つあって、内湯と露天風呂の片方は白濁したお湯だ。もう一つの露天風呂は透明なお湯。紅葉を間近に見ながら入る温泉は格別だ。
夕食に出てきた岩魚の塩焼き。岩魚大明神のサンタさんが、すばらしい焼き加減だとしきりに感心。地酒の濁り酒も美味しかった。そんなこんなで、霞の中に記憶が消え失せて1日を終えた。
翌日は、遊歩道を1時間半かけて女夫淵温泉まで歩き、バスと東武特急を乗り継いで帰ってきた。