2015年12月26日-27日 かぐら冬合宿
年末恒例の冬合宿がかぐらエリアで行われた。1日目は宿周辺の雪原で雪崩捜索、シート搬送、引き上げ、それぞれの訓練、2日目はかぐらスキー場で滑走練習。極端な雪不足だったが初の本格的な寒波で降雪があり訓練も何とか形になった。
東京山スキー学校とウルスカ御用達の民宿「ぎえもん」が今シーズンから店仕舞い。ひとりで切り盛りしていた女将さんが振る舞うおいしい料理もさることながら、いつもテンパっていた姿が見られなくなるのはさびしい限りだ。今年は隣の民宿にお世話になった。
<1日目>
■ 雪崩捜索
3班に分かれて訓練開始。1班が捜索班、2班が被捜索側、3班が評価者となり、役割を交代しながら3クールの訓練を実施。各班の訓練終了後に評価者からフィードバックを受けた。雪崩発生時のとっさの役割分担、メンバー間のコミュニケーション、作業の効率化などについて数々の課題が浮き彫りとなった。各班とも基本的なイシューが押さえられていないのが目立った。年に1度や2度の訓練ではやはり身につかない。雪崩捜索の基本手順については例会等で繰り返し確認し頭に叩き込まなければならないと思った。
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■シート搬送
続いてブルーシートを使った搬送訓練。例会でも室内で訓練したこともあって比較的スムーズに進んだ。ブルーシートで負傷者をくるんだら、前面数か所(=救助者数)をテルテル坊主を作る要領でカラビナを芯にしてスリングをマスト結び(クローブヒッチ・インクノット)で固定しアンカーポイントを作っていく。アンカーポイントからのびたスリングをそれぞれの救助者が引っぱりながら息をあわせて搬送。途中ブッシュが引っかかる場面もあったが、ブルーシートなら破れることはなかった。ツエルトでは一瞬で破けてしまうと思われる。薄手のブルーシート(養生シートといわれるもの)はパーティの必携とすべきか?被救助者からはヘルメットをかぶると安心感が格段に上がるなどの参考意見があった。
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■引き揚げ
今回はクレバスなどへの落下を想定した引き揚げ訓練を行った。三ツ峠の秋合宿で外部講師から教わった引き揚げ方法をベースに各運営委員が応用検討した方法を2班に分かれて試した。肩がらみの引き揚げ方法の実践や1/2システムと1/3システムの引き揚げパワーの違いを実感した。雪不足のためわが班ではやらなかったが、もう一方の班ではスキー板をアンカーにした支点を試した結果、それほど深く埋め込まなくてもある程度雪を盛れば十分機能したとのことだった。実際の引き揚げにおける大きな参考となった。
<2日目>
かぐらスキー場へ。リフトとゴンドラを乗り継いで和田小屋上のゲレンデトップに登った。雪不足でゲレンデ外の滑走は無理。各自基礎練習に没頭したあと三々五々帰京した。